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川久保玲のここがすごい!
まさにコムデギャルソン
美大を目指しはじめた高校生の頃に、コムデギャルソンの服に出会った。
シンプルなのに、構築的な美しさがあり、強い主張のある洋服。
そして、音のある服。
コムデギャルソンの服には、静かなのに澄んでいて、高音の音が聞こえてくるようだ。
コムデギャルソンの洋服は、かなりの衝撃だった。
はっきり言って、コムデギャルソンの洋服は、着る人を選ぶと思う。
似合う人も限られる。
似合う人になりたいと思った16歳の私。
思いっきり背伸びしてでも、着たい。
街で、おしゃれな人を見かけると、その人は、コムデギャルソンを着こなしていた。
そして、どことなく皆同じような空気感を持ち、同じような匂いのする人達。
ヘアースタイルも、黒髪のボブに刈り上げのスタイル。
コムデギャルソンの洋服には、黒髪のボブがすこぶる似合う。
私も、コムデギャルソンの洋服を着たいがために、黒髪のボブにして、襟足は刈り上げた。
そのスタイルを作ったのは、
デザイナー川久保玲。
デザイナーが一番似合う服。
作られる服に、一番正直なのだろう。
それでこそデザイナーだと私は思う。
自分が身につけたいと言う想いから、生み出される。
自分が一番似合うと言うのは、素晴らしい答えなのではないでしょうか。
文:やま
衰えを知らない孤高のデザイナー
日本を代表するファッションデザイナー「川久保玲」。
コムデギャルソンの創業者であり、デザイナー、代表取締役社長です。
彼女の経歴は、慶應義塾大学文学部哲学科を卒業後、株式会社旭化成宣伝部に入社。その後スタイリストを経てブランドを立ち上げており、「服作り」という基本的な技術を学ぶ事なくブランドをスタートしています。
たいていのデザイナーはファッションの学校で学んだり、アパレル企業のインターンを経たりデザイナーのアシスタントをしたりしますが、その辺も独特ですね。
コムデギャルソンの魅力は何と言っても、常識にはとらわれないアバンギャルドなデザイン。
黒を基調としていて、どこかパンク魂を感じさせる。
今まで華やかだったパリコレで黒服のみで発表したり、男性にスカートを履かせたりと、型破りでカッコイイことを数多く仕掛けてきた孤高のブランドです。
そんな彼女は未だ現役で、MET GALA 2017でフィーチャーされ、ファッションショーを開催しています。
このイベントでソロのショーを開催するのはイヴ・サン=ローランに継いで二人目だそうです。
やっていることは独特で決して万人受けなことをしている感じではありませんが、彼女がいかに世界中で評価されているかというのがわかると思います。
文:モノクロム
ファッションによって女性の新しい生き方を提示したデザイナー
川久保玲は、ファッションブランド「コムデギャルソン」の創始者であり、デザイナーです。コムデギャルソンの初のパリ・コレクション参加時には、それまでエレガントなデザインが主流であったコレクションの服とは全く異なるアヴァンギャルドなデザインの服を次々と発表し、ファッションに衝撃を与えました。
その当時の女性のファッションは、体のラインが強調された非常に女性らしく華やかなデザインが主流でしたが、ギャルソンの服は、黒を基調とし中性的な雰囲気さえ漂う直線的なデザインが特徴的なものでした。これまで女性らしさや華やかさが、レディース・ブランドのデザインには求められていましたが、ギャルソンの服は、その真逆のデザインの服を発表することによって、新たな女性の生き方を提示しました。その後も黒の穴あきセーターや、服にこぶを取り付けたような斬新なデザインを発表し、これまでのファッションのあり方とは全く異なる、体の美しさを強調し、華やかに着飾るのとは真逆の新しい概念さえ提示しました。
女性らしさを強調し、美しく着飾ることがレディースファッションの共通の意識であり、女性の行き方でもあった時代ですが、ギャルソンの服は、全く違ったスタイルを生み出しました。アヴァンギャルドなデザインのファッションによって、新しい時代の女性像と生き方も提示したのです。
文:あやぱみゅ
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