聖ヴィート大聖堂のここがすごい!
長い長い年月を経て完成したネオ・ゴシックの傑作
聖ヴィート大聖堂は、チェコのプラハにある大聖堂。長い年月と多くの建築家の手を経て完成しました。
この場所に最初の教会が建てられたのは925年。聖遺物「聖ヴィートの腕」を奉る初期ロマネスク様式の教会でした。
現在のゴシック様式の大聖堂の建設が始まったのは1344年。フランス人建築家マチアーシュがフレンチ・ゴシック様式の建物を設計。しかし、彼は回廊などを建てたところで亡くなってしまいます。
仕事を引き継いだのはドイツ人建築家パルレーシュ。パルレーシュはマチアーシュの設計に独自のアイデアを加え、聖遺物が保管された聖ヴァーツラフ礼拝堂などを作りました。しかし、パルレーシュも大聖堂の完成を待たずして死亡。数人の建築家を経た後、15世紀前半には宗教戦争により工事が中断してしまいます。
15世紀後半に建設が再開されたものの、資金不足により再び中断。ようやく工事が再開したのは1844年のことでした。
ネオ・ゴシックの建築家クランナーがパルレーシュの設計に立ち返り、さまざまな様式が混在した建物を修復し、工事を進めました。そして、最後にカミル・ヒルベルトによって正面扉が作られ、聖ヴィート大聖堂が完成しました。1929年のことでした。
長い年月と多くの建築家の手を経て完成した大聖堂は、ネオ・ゴシックの傑作といわれています。建物とても魅力あふれる聖ヴィート大聖堂。内部には、チェコを代表する画家ミュシャのステンドグラスや2トンもの銀を使ったヤン・ネポムツキーの墓などもあります。
文:sophia
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