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エルネスト・ネト

エルネスト・ネトのここがすごい!

布で作るランドスケープ!空間構成アーティスト

エルネスト・ネトはブラジル・リオデジャネイロ出身のアーティストです。
彼は主に布が持つ伸縮性と透視性に着目し、大きな空間や部屋の隅などの局所的な空間に布の特性を生かした作品を形作ることが知られています。

私が彼の作品に初めて触れたのは、2007年に香川県丸亀市の丸亀市猪熊弦一郎美術館で開かれた企画展示でした。体験型の触れることが出来る作品ということで、大きな期待を持って入館しましたが、その作品群は予想を上回る感動を与えてくれたことを覚えています。
天井から下げられた布袋は予想以上に重力の影響を受けて垂れさがり、壁から張られた筒状に形成された布は、これでもかと言わんばかりに伸長していました。しかも、それらが組み合わさって出来た空間(展示会場には、8畳ほどの部屋から大学の講義室ほどの大きさの部屋まで多くの部屋がありました)はいろいろなベクトルから延ばされた布で複雑に形成されており、滑らかな壁面が続く迷路のように感じられました。もちろん布で作られた作品であるので肌触りも良く、触れるたびに、座るたびに、引っ張るたびに心が癒されました。
布を作品に使用する作家は多くいますが、彼ほどその伸縮性と透視性、肌触り、キメの細かさ、空間の支配力を考え抜いた作家はいないのではないでしょうか。
特に自然的な「重力」という力を最大限にまで取り入れた「垂れる」表現は、その布の淡さと相まって、癒される風景を展開してくれます。
布単体の作品ではなく、地形を形作るような一種のランドスケープ要素も備えている新たな現代アーティストでしょう。

文:H.hdk

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