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パリ大聖堂(ノートル・ダム大聖堂)

パリ大聖堂(ノートル・ダム大聖堂)のここがすごい!

神のいる天空と光を体現しようとした建築物

ノートル・ダム。
これは、フランス語で「聖母」を意味しています。
聖母を称え、聖母を守護聖人とするという大聖堂という意味。
そういう意味でのノートル・ダム大聖堂は、実はフランスの各地に建てられています。

しかし、他のノートル・ダム大聖堂が各地の地名で呼ばれているのに対して、パリ大聖堂(実はこちらが、本当の名前なのです)だけは「ノートル・ダム大聖堂」で通じてしまいます。
まさしくノートル・ダム大聖堂といえばパリの大聖堂を指すのです。
それほどまでに美しく、壮麗な美を誇る建築物。

このパリのノートル・ダム大聖堂の外観を見ると、一番最初に目につくのは一本の尖った塔のような建物でしょう。
その他にも、幾筋もの垂直な「線」を見るかもしれません。
これは、この時代の人々が神の住むという「天」に少しでも近づきたいと願った結果なのです。
少しでも高く、高く。
この時代の大聖堂は、競うように高さを目指しました。
また聖書の「神は光である」という言葉を現実にしようと、ステンドグラスも盛んに作られました。

現代のように電灯の無かった時代。
技術の進歩により窓が大きくとられるようになったとはいえ、やはり大きな建物の中は薄暗いものでした。
その薄暗い建物の中、巨大なステンドグラスを通過してみた色とりどりの「光」は当時の人々にとっては「神」そのもののように感じられたのではないでしょうか。
建物のほぼ中央に見られる丸い形。
これが、窓なのです。
このタイプの形の窓は「バラ窓」と呼ばれました。

ここにステンドグラスがはめ込まれ、内側から見るとバラのように見えたことでしょう。
非常に込み入った建築であり、各所に美しさがあります。
が、やはりこの「上へ向かう意思」と「バラ窓からの光」こそがこの時代の大聖堂の最も大きな魅力かと思います。

外側から鑑賞しても美しく、内部に入ってもステンドグラスの神秘的な光が美しい。
そんな大聖堂が、この時代にはヨーロッパ各所にたくさん建てられました。
その中でも最も美しいのが、このパリのノートル・ダム大聖堂だと断言してしまうのは言い過ぎでしょうか。

この大聖堂の完成は13世紀。
この時代(13世紀前後)の建物は後にゴシック建築と呼ばれています。
実はこれは「野蛮な」という意味。
この後にイタリアで生まれたルネサンスの優美さに対して、荒々しいと思われたために生まれた言葉でした。
歴史の流れの中、これほどまでの美しさを誇る大聖堂でさえ軽蔑されてしまう時代があったのは皮肉な話です。

文:小椋 恵

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