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ピーテル・ブリューゲル

ピーテル・ブリューゲルの作品紹介

鳥もびっくりバベルの塔

バベルの塔

大学生の頃初めてブリューゲルのバベルの塔の絵を見た時はびっくりしました。絵の真ん中にたたずむ大きな建物とその横を流れる雲。ピーテル・ブリューゲルがオランダを代表する画家だったとは後で知りましたが、この壮大な絵が私の目にとても不思議に映りました。
聖書の旧約聖書に出てくるバベルの塔。日本ではブラッド・ピットが出たバベルという映画で有名になったような気もします。人々が神にも届く高い建物を建てようとし、神のお怒りを買い、それが原因で世界の言語がバラバラとなったという話。
自分の空想の世界では世界一高い建物なのだからきっと細く長い建物に違いないと勝手に思っていたのですが、ブリューゲルの絵を通して同じストーリーでもれぞれの思い描く世界は違うのだということに気づかされました。絵について少し解説を受けたときに、この絵は人間目線ではなく鳥の目線で書かれていると聞いたことがあります。その時代、ドローンのようなものはなかったと思われるので、高いところから眺めて見たような感じだったのでしょうか。
地上から高いところを飛ぶ鳥から見たらこのバベルはどう映ったのだろう、ましては神の目には?と想いをめぐらすきっかけをくれたブリューゲルの絵には見るたびに一種の感動を覚えます。

文:ラブリー

冬の景色を描くブリューゲル

ピーテル・ブリューゲルといえば、16世紀のオランダ生まれ。以前はブラバンド公国として知られていたこの国において、風景画や宗教画に通じる画家として知られています。彼の絵の中で描かれる風景は、独特な表現力で描かれています。彼の作品の中には、「ネーデルランドの諺」(1559年)や、「バベルの塔」(1563年)などが挙げられます。

『雪中の狩人』

そんな中、今回私がお勧めしたい作品は、1565年に描かれた「雪中の狩人」という作品です。連作の一つとして知られているこの作品は、他にも春、夏、秋、など合計で6枚描かれました。「雪中の狩人」は冬を描いたものとして知られています。
この時代のブリューゲルの絵には、彼が習得し作り上げた独特の描き方が用いられていると言われています。落ち着いたトーンで描かれたこの作品は、雪が降った後の、静かな景色を思わせます。この絵を見ると、彼の他の作品のように、絵が少し高いところから描かれている印象を受けます。
さらに良く見てみると、狩人として仕事に取り組む人たちが見つめる先に、広場で自由に時間を過ごす人達が対照的に描かれていることに気づきます。ブリューゲルはこの絵にどんなメッセージを託したのでしょうか。考えさせられる一枚です。

文:ラブリー

風刺的で辛辣な目を持った作家

ピーテル・ブリューゲルは、16世紀に活躍した画家です。
彼の作品には、当時の農村の生活を描いたものや、農民を主人公に描いたものが多く見受けられました。ブリューゲルの代表作であり、有名な作品といえば、「ネーデルラントの諺(ことわざ)」がありますが、これは当時の海辺の村の生活を切り取ったかのような、一見のどかでほのぼのとした光景の中に、辛辣で風刺的な意味合いが込められている作品です。
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描かれている村の人物の行動がそれぞれの諺を表しているというもので、当時としては非常に斬新なものでした。一枚の絵画の中にネーデルラントに伝わる100以上もの諺が散りばめられているこの作品には、当時無学や貧困の象徴として扱われていた村落の人物にも、長年受け継がれてきた、そして現代の私たちにも訴えかける諺が日常から根付いていることを描き、加えて全ての人間は愚かしいものであるということを諭すような輝きがあります。この作品以外にも、ブリューゲルの作品には農村や農民を題材にした作品が多く、農民を描く作家であるというような誤解を生みましたが、彼の作品には辛辣で風刺的な眼差しがいつも秘められています。農村や海辺の村落の人物を通して、当時の世相や宗教感などを風刺的に辛辣に、そして独自の手法をもって表現した作家です。

文:あやぱみゅ

ブリューゲルの「死の勝利」は人間とは何かについて考えさせられる作品です。

ピーテル・ブリューゲル「死の勝利」を本で見た時、最初の印象は、正直なところ人がたくさん描かれていて散漫とした印象でした。後で解説を見てその深さ、そして重さを知り驚きました。この作品は、どんな人も死ぬ事から逃れられないという事を描いた作品です。それを知った時「なんて思い作品なんだろう」と一気にこの絵に惹かれ、私にもいつか必ず訪れる「死」について思いを馳せました。そして、昔も今も死ぬ事が怖いのは皆一緒なんだな感じました。

この作品は、ピーデル・ブリューゲルにより1562年頃に描かれた傑作です。現在はスペイン・マドリードにあるプラド美術館に収蔵されています。彼は謎の多い人物で、どのような人であったかよく分かっていません。さらに自分の事を書いたものも残っていないので、いつ死んだのかもすら正確に判明していません。その謎の多いところも彼の魅力だと思います。

「死の勝利」は、死が鎌を持っている骸骨となって分かりやすく描かれています。現実ではこのように死がハッキリとは見えていませんが、この絵のようにハッキリと形に見えたらそれは恐ろしいと思います。絵には必死に死に抗っている人々が描かれていますが、その恐怖は現実の死以上のものかもしれないと思いました。

文:るるるるん

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