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ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ

ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティのここがすごい!

ドラマチックな人生

ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティは、19世紀イギリスの画家であり詩人。映画やドラマのような愛憎劇を生き、その中で芸術作品を生み出していきました。

ロセッティは、ルネサンスの巨匠ラファエロより前の美術に立ち戻ろうするラファエロ前派の一員でした。そして、ラファエロ前派の画家のさまざまな作品でモデルをつとめたエリザベス・シダルを射止め、彼女を妻とし、モデルとし作品を描いていきます。

しかしその一方で、 ジェーン・バーデンという女性にも惹かれていきます。ジェーンはラファエロ前派の仲間ウィリアム・モリスと結婚しますが、その後もロセッティはジェーンを想い続け、 作品のモデルもエリザベスからジェーンに移っていきます。夫の心がわりに心を痛めたエリザベスは、麻薬に溺れ、中毒死していまいます。

ロセッティはエリザベスの死にショックを受け、彼女の死を悼んだ「ベアタ・ベアトリクス」を描きました。
800px-Dante_Gabriel_Rossetti_-_Beata_Beatrix,_1864-1870

「ベアタ・ベアトリクス」は高い評価を受けますが、彼自身は心を病み、残りの人生を苦しみながら生きていくこととなりました。
なんともドラマチックな人生ですよね。

芸術、美術というと敷居が高く感じてしまいがちですが、こうした作家や作品の物語に目を向けると身近に感じることができませんか?

文:sophia

ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティの作品紹介

冥界の囚われ人に自分と恋人を重ねる「プロセルピナ」

深い緑色の瞳と憂いを帯びた表情が印象的な美女。彼女は冥界の女王であり冥界の囚われ人であるプロセルピナです。

この作品 「プロセルピナ」を描いたのは、 ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ。神話や文学作品をを忠実に描こうとしたラファエル前派の代表的な画家です。
「プロセルピナ」は、オウィディウスの「変身物語」をモチーフにした作品。
320px-Dante_Gabriel_Rossetti_-_Proserpine

冥界の王プルートに誘拐されたプロセルピナ。地上から助けがやってきますが、冥界のザクロを食べてしまった彼女は完全に地上に戻ることはできなくなっていました。そうして、一年の半分だけを地上で、 残りの半分は冥界で暮らすこととなります。
ロセッティの「プロセルピナ」は、 手にザクロを握り、蔦に囲まれています。これらは死と再生の象徴。彼女が囚われの身であることを表現しています。

そして、 プロセルピナ本人は悲しみに満ちた、けれども諦めきったような複雑な表情をしています。地上へ戻ることを切望しつつも、それが無理だと悟っているのでしょう。

プロセルピナのモデルとなっているのは、ジェーン・モリス。ラファエル前派の仲間ウィリアム・モリスの妻でありながら、ロセッティの恋人だった女性です。

ロセッティは自分の元にはひとときだけしかいられず、夫の元へ帰らなければならないジェーンと、プロセルピナを重ねてあわせていたのだといわれています。

文:sophia

ロセッティの「モンナ・ヴァンナ」は、美しい女性が大きく描かれた絵画です。

ロセッティの「モンナ・ヴァンナ」を以前大塚国際美術館で見た時、その美しさに一目で惹かれました。少し気だるげ、でも気が強そうな女性が大きく描かれたこの作品は、堂々とした美しさが描かれていると思います。

「モンナ・ヴァンナ」の作者であるダンテ・ゲイブリエル・ロセッティは、1828年にイギリスで生まれた画家です。画家としての才能だけではなく、文学の才能もあったと言われています。様々な学校で美術を学び、ラファエル前派を結成しました。その後は聖書や伝説等を題材とした作品を多く描きましたが、女性問題で心を病んでしまい自殺未遂をしてしまいます。その後、病気で1882年その生涯を終えます。

「モンナ・ヴァンナ」とは、ダンテの「新生」に出てくる女性の名前です。この絵画は、そのヒロインである女性が描かれています。ロセッティの作品の中でもゴージャスで、華やかな作品だそうです。この女性は、少し身体のバランスが悪いですがかえってそれがこの美女の美しさを際だたせていると私は思いました。
美しい女性が描かれている絵画は多いですが、この作品ほど美しく、けだるげな、でも気が強い雰囲気の女性が描かれている作品をあまり見た事が無かったのでとても心に残る1枚になりました。

文:るるるるん

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