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青木淳

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青木淳のここがすごい!

借景を含めた建築と、原っぱ建築

青木淳氏は、非常に論理的でありながら豊かな発想をする建築家です。

特に私が興味を惹かれるのは、借景のやり方です。借景とは、外の景色をその建築物や庭の一部であるかのように利用していることです。
例えば、青木淳氏の著名な建築物として、青森県立美術館があります。建物は白い外壁で美術館然としているのですが、どういう理屈なのか周囲の山々と一体化していて景観を崩しておらず、その場に建っていることで初めて完成するひとつの作品のように感じます。建物の内側と外側の調和を含めて建築だという意思を感じさせるのです。建物の中にも青森県ならではのデザインが施されており、この美術館は青森県にしかありえないと思わせてくれます。

また、青木淳氏は個人宅も手掛けていて、作業は依頼主からの要望に矛盾を見つけることから始めると言います。この要望を成り立たせようと思うと、別の要望は通らない、といった矛盾を発想でひっくり返して成り立たせてみせる技は、深い思考と知識に裏打ちされたものに違いありません。建物を成り立たせるために必要な条件を満たしつつ、自由な発想が依頼主の諦めや妥協を最小限にしていく考えには舌を巻きます。

さらに青木淳氏は論理的で明快な文章を書くのが得意で、著書「原っぱと遊園地」はセンター試験に引用されました。本作の中で、廃校となった小学校を使いアート展示をしたくだりがあり、なにをするのかがはっきりしている建築である遊園地より、そこでなにをするかでその場の名前が決まる原っぱのような建築、という概念を打ち出しました。再利用の考えとして、元からあった建築物を有効利用するのにも役立つ考えではないでしょうか。

文:まちこ

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