ダンサーの写真をコラージュした作品が特徴的な川辺さん。彼女のモチベーションは「美術によってダンスの素晴らしさを世の中に伝えること」にあると言います。
分かりやすい例を挙げると、テレビ中継されるフィギュアスケートを解説するアナウンサーの言葉も「ダンスの素晴らしさを世の中に伝える」方法の一つと言えるでしょう。
川辺さんは、それとは別のやり方でバレエやモダンダンスなどの魅力を表現し続けます。言葉は曖昧なものであるため受け手によって解釈が大きく異なりますが、ビジュアルをビジュアルで彩り魅力を添えるその創作活動はダイレクトに見手に訴えかけ、アートの可能性を改めて深く感じさせてくれます。
今回はそんな川辺史子さんに取材させていただきました。
前文:酒井 聡
Contents
普段どんな作品を作っていらっしゃいますか?
ダンサーの身体・ダンスをテーマに、映像と投影媒体を組み合わせたインスタレーションやマスキングテープを使ったダンスのコラージュ、写真作品など制作しております。
ダンサーの身体表現を劇場から展示空間に落とし込むことで、美術によってダンスの素晴らしさを世の中に伝えることを目標として活動しています。
また、映像は暗い環境下でだた四角い画面を投影するのではなく、その場に馴染むような”環境”として取り込み、アナログでありながら、半立体や浮遊感といった、視覚的に不思議な感覚を持ってもらえるような作品作りを心がけるとともに、空間自体も作り込むことを大切にしています。
発表は個展やイベントでの展示という形で行なっております。
作品を作り始めたきっかけ、作品に大きな影響を与えたエピソードがあればぜひ教えてください。
小さいころから気が付けば何かしら作っていました。
工作が好きで、バレエを習っていました。
その延長線上にいまがあります。
そしてたぶん、幼いころの手術経験が、制作する”理由”だと思っております。
影響は様々なところから受けていますが、振付家によるダンス作品が大きいです。
写真はヒューゴ・グレンディニング氏。
あと、ピピロッティ・リストは衝撃的でした。
好きな(または影響を受けた)作家や作品があれば教えてください。
ピピロッティ・リスト
創作の時間はあなたにとってどのようなものですか?
無心になって、感覚を研ぎすます時間
普段気分転換のためにしていることやマイブーム、アートとは関係ないけれど好きなこと・ものはありますか?
ヨガ、フィギュアスケート鑑賞
こんな作品を作りたい、こんな仕事がしたい、こんな展示会がしたいなど、夢や展望を教えてください。
フランス(パリ)で展示がしてみたい
川辺史子さんの略歴
2005 武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科セノグラフィコース卒業
2006 フランスへ留学
2007 同大学研究室助手就任〜2011
2011 本格的に活動開始、同年個展「ふ」@DIGINNER GALLERY WORKSHOP
2013 国際コンペティションIEAAノミネート
2014 個展 川辺史子「Collage of Dance」展 Photography by Hugo Glendinning @ ArchietctS Office Gallery
2015 個展 川辺史子「ダンス、その光」展 @ Gallery 敬
2016 イベント EXHIBITION and BAR 「植物と踊り手」@ Broccoli Night
2017 コラボ展 唐沢蕗翠×川辺史子「-書とダンスイメージ- スイオクと
TAMBOKU」展 @ 神楽坂フラスコ
川辺史子さんの作品
川辺史子さんの作品を買う・借りる
ART STAND は、アートレンタルを通して、日常生活やサプライズを演出し、アーティストの大事な作品を保管、プロモートするサービスです。
取材協力: ART STAND
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