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京セラドーム大阪

京セラドーム大阪(大阪ドーム)のここがすごい!

個性の町大阪らしい、ドーム屋根と全体デザイン

各国で競技場や屋内競技場、ドーム球場などの建設が盛んになる中、大阪が「先進地」の自負をもって、各社が自信満々でいろいろなアイディアを持ち寄って実現した、じつはそんな縦割りでもなく、「デザインや商業ゾーンその他について、町の人が勝手に持ち寄ってあーだこーだいいながら作った」と合う人ごとが勝手に言うくらい、建設物としては(財政面以外では)市民にも受け入れられている、珍しい大型建築物です。

個性派の屋根や通路周りは、当時はやった通路外周側や売店他のスペースを外に見せることでアクセントと、内部からの利用者目線での先進性を感じさせるデザインとそこを採光ポイントにするといった流行モノの踏襲ですが、いっけん進んだふうに見せながら、遠くから見ると「あれ、タコです」
たこ焼き文化がああいうところから子供に植え付けられていくのかあとか、空からパラシュートで降りてきても、もしそこに明かりがともっていれば、間違いなく大阪だなというユニークさがあります。

実は軟弱地盤のガスプラント跡地に立っているので、たてのり楽曲などで利用すると震度1~3相当になってしまい、使用制限があるといった点などが使用時ネックと言われています。また交通が不便といったことがあり、商業施設としての成功からは遠く、新施設としての比較的美味しい時期には交通機関の整備が追い付かないという不運などが重なって、ちょっとさびれた物件になってしまっています。

実はバブル期の設計だったということも有り、内部天井の構造などは、比較的形状にこだわりがある、丁寧に人に造作させるといった、今の大型ビル急造期には存在しない学ぶべきポイントも沢山あります。またショッピングゾーンとして当初設計されていたエリアも、比較的、「部材の質に比べて、人手がかかって」います。

国立競技場はわりと引き気味でかなりすっきりした、当初と全く異なるような物件となってしまっていますが、住民になんとなく愛される建物の要素や、時代や立地を分析してその立地を建物にどうデザイン上反映させるべきかを、背中で良く教えてくれる建物でもあります。
建築学んでる人には、「ああいう種別の物件でもこんなふうにふんばって扱うように」みたいなことをよく見せてくれます。

文:CUP

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