シュヴァルの理想宮のここがすごい!
素人建築の最高峰シュヴァルの理想宮
芸術はビジネスと真逆の存在でなくてはならない、というある種の理想論を、まさに体現しているのが「シュヴァルの理想宮」だと思う。
シュヴァルの理想宮は、フランス南部の片田舎であるドローム県オートリーブにあります。フェルディナン・シュヴァルという無名の郵便配達夫が、文字通り生涯をかけて作り上げた奇想天外な建造物です。
きっかけは、ある日シュヴァルがいつものように郵便配達をしていた時のこと、石につまずき転びました。その石をふと眺めると、なんとも魅力的で奇妙な形をしていたそうです。シュヴァルはその不思議な石に魅了され、家に持ち帰りました。それ以後、彼は異常な情熱で石を収集し、その集めた石を自宅の庭に積み上げることを始めました。
現在ではフランスの文化財に指定され、数多くの観光客で賑わっています。
シュヴァルの理想宮の最大の魅力は、やはりその異様なデザイン性にあります。聖書やヒンドゥー教の神話、絵葉書で見た海外の風景、世界の名城など様々なものにインスピレーションを受けたと言われています。それを、建築の知識も持っていない、美術の教育も受けていない者がたった一人で作り上げたという点が、人々を驚愕させるのではないかと思います。
文:パンタレイ
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