田辺誠一のここがすごい！
そのゆるさに自信がもらえる
私はキャラクターデザインを本職にしています。しかし、全然お金になりません。バイトの日々です。そんな時、田辺誠一さんの「ひもと犬」のイラストを見ました。
こんなことを言っては失礼なのですが、けして画力が高いわけではないそのイラストには不思議な魅力がありました。
私は子供の頃から絵を学び、美術大学に通い絵を勉強していました。田辺誠一さんのイラストと出会うまでは、そのような「ゆるいイラスト」をバカにするふしがありました。それはそうだと思いませんか。私はイラストは芸術とはいえ、努力が身を結ぶものだと信じていたからです。
田辺誠一さんのイラストはそんな日本の当たり前を真っ向から否定するように私には見えました。成果が出なくても頑張ったんだからいいじゃない、そんな風潮がある、日本。
私は田辺誠一さんのイラストを見たとき疑い始めたのです。「努力は人を裏切らない」のではなく「結果が人を裏切らない」のだと。
そこから私は人脈を広げることに必死でした。そう営業です。ずうずうしくも美大の時の友達にかたっぱしから連絡をして毎日夜飯を人と食べました。もちろんすべて私のおごりです。消費者金融にお金を借りることもありました。しかし、そんな努力が身を結び、現在私はイラストで食っていけるようになりました。
ありがとう、田辺誠一さんのイラスト「ひもと犬」。
文：うどん
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