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李禹煥

李禹煥(リー・ウファン)のここがすごい!

【余白の芸術】を洗練させた李禹煥

1936年韓国生まれ、1956年来日する。
日本に渡り現代美術作家として活動をする。

「余白」や「空間」の美をとても重要な要素として
とらえており、キャンバスに美しい紺色の絵の具の筆跡のみで
描かれる絵画作品がある。

また、鉄板と岩による彫刻作品もある。

絵画作品はとても面白いとはいえないけれど、直島の李禹煥美術館
で鑑賞すると、非日常的な世界が感じられた。
安藤忠雄さんとのコラボレーションなのだが、世界的に現代美術で
有名な村上隆も絶賛している作家だという。

抽象画が苦手な人はヴェルサイユ宮殿前の展示、
The Arch de Versailles(2014)という最新の作品を
見てから、絵画も描くんだ程度に見てもらいたいと思う。

この人の作品は誰かと一緒に鑑賞することがおすすめ。
絵画を見ていると、例えばヴィーナスなら気持ちが少し
上がってきたり、ムンクを見ると悲しげになったり、
第九がきこえてきそうだったり(笑)するのだけど、
この人の作品があらゆる芸術家の作品の中で一番
「静寂」、無音を感じる。

それは余白や物が置かれて「いない」空間を
大事に丁寧に扱ってる、ということだろうと思う。

最小限の存在感でも、美をじわじわ感じてくる。

詩的な解説につられた感もあるのだけど、
この余白の白さが吸い込まれる魔力を持ってるのかもしれない。

原始美術や、素材、禅宗に関して知識のない自分も
凄いな、この作品の空間は何やらくるくるまわって余韻みたいな
者が残る、何枚かの絵画が並んでるだけなのにと思う。

文:-Ayame-

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