東京駅(建築家・辰野金吾)のここがすごい!
あの凛とした東京駅を設計した建築家のお話です。
薔薇色と称される赤レンガ造りの美しいフォルムが私たちを出迎えてくれる東京駅、誰もが一度は行った事があるのではないでしょうか?辰野金吾は先の戦で廃墟と化してしまった東京駅を設計した建築家です。
明治の東京は日本が近代国家へと変わり行く渦中にありました。帝都「東京」の表玄関とするべく彼に期待されたのは、外国人をも驚かせるような世界にも通用する概観でしたから、大変な想いでこの駅を建てた事でしょう。しかも、ここは軟弱地盤の為このような重量建築物には不向きな土地でしたから、基礎工事にもかなり力を入れていると聞きました。
彼はジョサイア・コンドルをはじめ数多くの西洋のアーキテクトと出会い、良い影響を受けたと思われます。技術の知識だけでなく芸術の要素も必要との教えを受け、建築家はただ建物を建てるのでは無く文化に携わる人間でなければならない事を認識したのでしょう。
ゲーテが「建築は凍れる音楽」と言った言葉通り、この駅は今も私たちの前にそびえています。硬くがっしりとした造りなのに、それだけでなく柔らかいフォルムと隅々まで心憎い演出で私たちを包み込んでくれます。
私たちは時間に追われ急ぎ足で、そこを通過してしまいますが、しみじみと駅舎を眺めるのもいいですね!
文:ブルーベリー
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