築地本願寺(伊東忠太 設計)のここがすごい!
異国情緒と幻獣があふれる仏教寺院
「本願寺」という名前からは想像もできないエキゾチックな雰囲気の建物「築地本願寺」。不思議な建物ですが、著名な建築家・伊東忠太が設計した由緒正しい建物なんです。
伊東忠太は、 平安神宮など有名な建物を多数設計、東京帝国大学工学部名誉教授、建築界ではじめての文化勲章受賞、など名実ともに日本を代表する建築家です。
築地本願寺は江戸時代に西本願寺の別院として建立され、明暦の大火や関東大震災に伴う火災で焼失・移転し、1934年に現在の場所で再建されました。
その際に設計を依頼されたのが、浄土真宗本願寺派法主と親交のあった伊東忠太でした。
伊東は、「仏教はインド発祥」という理由から古代インド様式をモチーフにデザインをしました。
中央のドームを中心に、左右に塔を従える荘厳な建物。 堂々とした階段や円柱が、宮殿のようでもあります。素材は、当時の宗教施設では珍しい鉄筋コンクリート。インドの石窟寺院をモデルにしているので、素材も石窟をイメージして鉄筋コンクリートを使ったのかもしれません。
内装は、日本の一般的な寺院に近く、外観ほどのエキゾチックさはありません。しかし、入口の上には、美しいステンドグラスとパイプオルガン。インドだけでなく、世界中の様式や文化を融合しているんですね。
また、入り口前の獅子をはじめとして、ゾウ、牛、馬、空想上の動物など動物の装飾がたくさん見られます。
独創性と幻獣が伊東建築の特徴でした。築地本願寺には、伊東忠太の魅力が詰まっています。
文:sophie
関連記事
あわせて読みたい!
『ART LOVER』現役の作家紹介ページに載りませんか?
当サイトはこれまで過去の有名な作家や作品を中心に取り上げてきましたが、微力ながら支援したいという思いも兼ねて、現役の作家さんたちも厳選しつつサイト内で紹介させていただこうと思っています。 インタビュー形式のアンケートよりご応募いただけます。詳しくは下記応募ページをご覧ください! http://art-lover.me/new-artists-wanted/ 周囲に作家活動に真剣に取り組んでいる方がいらっしゃれば、上記募集ページをSNSでシェアしたり、URLをお伝えいただけたりすると幸甚です!