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サルバドール・ダリ

サルバドール・ダリのここがすごい!

現実を解き放つ!サルバドール・ダリの魅力

芸術家サルバドール・ダリ(以下、ダリ)は、1900年代初期の芸術界を代表する画家の一人です。
ダリが描いた絵画は、一般的に受け入れられている現実や考えを覆すような絵画表現を取り入れることで、
観る者を圧倒させる力を持つものでした。

例えば、彼の作品で「記憶の固執(柔らかい時計、あるいは経過する時間)」という作品があります。
キャンバスに描かれているのは、静寂な雰囲気の漂う海岸です。
しかし、海岸沿いにプールのようなものがあったり、砂浜に突発的に一本の木が生えていたりと、数々のモチーフが散りばめられており、その関連性の無さは観る者を動揺させます。
そしてそのモチーフの中の一つに、まるで溶けたチーズのように柔らかそうに描かれた時計があります。
時計は、時の経過を私達に示してくれる物です。
しかし、この絵画に描かれた時計はぐにゃりと曲げられており、本来の機能を失っています。
それによってこの絵画は、まるで時が止まってしまったかのような不穏な感覚を私達に与え、観る者の心を揺さぶります。

ダリはこのような表現方法以外にも、自身が見た夢の中の世界を描いたり、自身が予感している、まだ起こっていない出来事を絵画世界に投影したりしてきました。
彼の作品を観賞してみると、もしかすると私達がかつて見た夢の内容と似ている世界を描いているものがあるかもしれません。
そんなときは、その絵画を通じて自分の精神を垣間見るひとつのきっかけになるかもしれません。

ダリの絵画は、通常の現実世界をそのまま描いているものではなく、そこに広がるのは、あくまでも彼の頭の中にある私達の目に見えない世界です。
しかし、その絵画には未知の発見や驚き、私達の潜在的な意識を掘り起こしてくれるような大きな力があります。
是非一度、ダリの世界にじっくり浸ってみることで、自分自身と対話してみませんか。

文:風

笑ってしまうような不可思議な世界観が人の好奇心を刺激する。

サルバドール・ダリの絵を初めて見たのは、中学生時代の美術の教科書でした。
授業なんてそっちのけで常に何かをイメージしたり想像したりして、空想癖の強かった当時の自分でさえ、
こんな得体のしれない不気味なイメージを描けるのはいったいどんな変人なんだろうと、その絵に驚愕した記憶があります。
SF冒険活劇に登場しそうなステージやモンスターをそのまま具現化したような、奇妙で、どこか好奇心を刺激する不思議な絵画。
シュルレアリスムの立役者であるスペインの画家、サルバドール・ダリという人物をその時に知ったのです。

彼は商業の世界でもその才能をいかんなく、発揮しています。
数々の演劇や映画の衣装や舞台セットのデザインを手掛け、アメリカでも高い評価を得ています。
中でも有名なのはスペイン発のキャンディ会社「チュパチャップス」のロゴ制作。
これはチュパチャップスの考案者であるアンリック・バルナットに依頼されたもので、ダリはその場にあったナプキンにその場でロゴデザインを描いたそうです。

彼が様々な形で表現する摩訶不思議な世界観は、難解で一見すると気持ち悪い印象を与えるものですが、
同時に好奇心を刺激し、不思議な遊び心を感じるものだと思います。
いずれにせよ、一度見たら忘れることができない強烈な刺激を帯びた彼のアートはこれからも永遠に多くの人間に深い影響を与えていくんだと思います。
なんせ僕自身がそうですから。

文:アジタカ

シュルアリズムが面白い!

20世紀のアーティストを代表する1人であるサルバドール・ダリは、昨年東京で展示が行われたこともあり日本での作品の人気がどんどん上がっています。

彼の作品に生まれるシュルアリズムは現実の常識を無視したかのような、奇妙な夢を形にした作品が多く、それはダリの心の内の葛藤や人生での苦悩を表していると考えられています。その一方で若い頃にはパリ、晩年にはアメリカなどアート界の代表的な場所に拠点を移しながら人生を過ごしていたため、作品の完成した年代によってはその土地柄が出ていることもあるので、歴史の中の主流アートの傾向と照らし合わせながら作品を鑑賞するのもおもしろいかと思います。

ダリの代表的な作品には、布のようにペラペラの折れ曲がった時計のイメージが印象的な「記憶の固執」があり、この溶けたような時計はダリの他の作品にも描かれていることが多いです。現実を皮肉に捉えることの多いダリですから、時間など過ぎてしまえば記憶の奥底に埋もれてしまう、時計はつまらない時間のものさし。。のような考えがあったのでしょうか。

他のアーティスト・作品にも言えることですが、鑑賞者それぞれがそのイメージが示すものを自由に考えられるスペースが残されているのが天才の生んだアートを鑑賞することへの醍醐味です。またシュルアリズムの作品に触れることで、今自分が生きている社会、人生を客観視してみられるところも奥深いなと思います。

文:aya92

ものすごく不思議な世界観で素敵な絵

ダリと言えば、美術の教科書に出てくるほど、美術が興味があるないにかかわらず、誰もがしっている画家です。

そんなダリは独特の画風だけでなく、八の字の長いひげやファッションなども含めて、とっても個性的、悪く言えば変わり者です。

ダリは小さい時に、自分にはお兄さんがいて(2歳弱でなくなっている)、自分はそのお兄さんの生まれ変わりだと母親に言われてショックを受けます。その時にダリが思ったことは、もしも私が特別な人間でなかったならお兄さんが死んだときに生まれ変わりではなくそのまま死んでいるはず。こうして生まれ変わって来たという事は自分は何かについてとても天才で特別な能力があるんだと信じて疑わなかったそうです。

最も有名な記憶の固執というゆがんだ時計の絵があります。これは奥さんのガラが食べている溶けるカマンベールチーズからヒントを得たそうですが、ダリは哲学的な考えを持っている人で、時間や宇宙、空間についてどうしても説明ができない相反する性質などについてどうやって表現したらいいのかずっと悩んでいました。その結果、時間をただの時計で表すのではなく、歪んだ状態で表すことによって、意識と無意識、現在と過去の時間を表現したのです。

ものすごく不思議な世界観で素敵な絵です。実際の絵は意外にも小さいのですよ!

文:mariko s

夢と現実の狭間を巧みに創造するダリ

スペインが生んだ20世紀を代表する最も多才な画家です。
だまし絵的なイメージを繰り返し表現している作品やグロテスクに皮肉めいたメッセージが練りこまれている作品が多く目立ちます。

また、戦争や宗教、心理学や物理学を取り入れて表現している絵も魅力的です。
それらは誰にも媚びることのない、自信に満ちた感を受けます。

皮肉屋ダリの絵の中には、超現実的でありながら、夢の中で夢を見ているような不思議な感覚を巧みに表現しています。
それはとても奥深く、見ている者の想像力をかきたてます。

一方で、ダリは幼い頃に観たミレーの『晩鐘』に強い影響を受けています。
『晩鐘』は、夕暮れ時に教会の鐘が鳴り響くと1日の労働を終えた農夫婦が祈りを捧げるという場面の画です。
しかし、ダリはその農夫婦の姿に『死』を連想したそうです。
彼の作品の中にも時折、その農夫婦のモチーフが描かれています。
それを発見して観るのも、ダリの絵を楽しむひとつでもあります。

ダリの私生活は、どこまでが真実でどこまでが演出なのかわからない「変わり者」として知られています。
これまた嘘と現実の狭間を楽しんでいたようで、「変わり者」と呼ばれることに本人も満足していたようです。

そんなナルシストで、時に周囲を惹きつけ、時に呆れさせたダリ、
彼の絵には、そういった内面的な要因が巧みに反映されていて魅力的です。
また、見る者に向けて挑戦的なメッセージを発信しているようで面白いです。

文:liro

スペインが生んだ奇行の天才-サルバドール・ダリ

小学生の頃、図工の本に載っていた「記憶の固執」には驚きました。
まだ子どもだった私にはただただ不気味で、なのに印象が強すぎて忘れられずにいました。
それからいくつかダリの作品を見る機会がありましたが、ちゃんとした展覧会に行ったのは20歳を過ぎていました。
スケッチから絵画・彫刻にいたるまでたくさんの作品にまた衝撃を受けたものです。
足が細く倒れないか?と心配しながら見た象の彫刻はスターウォーズの歩くロボットを思い起こさせました。
たくさんの引き出しが思い思いの方向に空いてる彫刻も「なんて発想なんだろう!」と驚嘆しました。

また、初めて会ったときは人妻だったガラに想いを寄せ、前夫と離婚後結婚した話を聞いたときは「なんて子どものようなひとなんだろう?」とも思ったものです。
そのガラを聖母マリアに置き換えた「ポルト・リガトの聖母」もまた不思議な空間で、いわゆる宗教画とは全く違う、ダリならではの作品です。
パリのダリ美術館で見た作品にはスケッチが多く、なかでもガラの陰部に蟻が集った作品には驚いたものです。

最初は何か分からなかったので、描かれているものがそういうものだと知った時の驚きは倍増でした。
しかしそれは彼のガラに対する愛情そのものだったのだなと思います。
どこまでも愛し抜き、ガラ死後は筆を置くかのように絵を描かなくなり、数年後には死去しています。
自分から逝かなかったのはガラが迎えに来るのを待っていたのかもしれませんね。

文:jaimeraisretourneraunpays

「天才になるには天才のフリをすればいい」・・・サルバドール・ダリ

ダリの凄さは、その数々の作品の凄さもさることながら、名言も凄いです。
作品の凄さに関しては、色々な方が記事にまとめると思いますので、名言の方を主に語りますね。

もうなんというか、面白すぎるというか、
ダリにとっては世の中が楽しくて仕方なかっただろうか?
それとも逆に、天才であるがゆえの苦労のような何かっていうのは、
彼の心にあったのだろうか?とか、答えの出ない問いをふと感じたりもする、天才すぎる天才の、サルバドール・ダリ。

航海に出るとき、大きなフランスパンを持って
「ダリがパンであり、パンがダリなのだ」も「そうだよね、ダリだもんね」と、
凡人の私にはわけのわからない納得感で終わってしまいます。
「天才のフリをしただけ」と言い切っちゃうところも、ダリのダリらしさなのかもしれない。

「あなたの言いたいこと、私にはわかるわよ」のたった一言で、
ダリの心を奪ってしまったガラも凄いけど、
友人の奥さんだったのに奪っちゃうダリも
「ダリは天才だから仕方ない」で許されちゃったのかな?

「恋はその始まりが美しすぎた」から、
ガラとは晩年ちょっとうまくいかなかったのかな?なんて、
そんな話題性に事欠かないダリの全てが、
現代でも人を惹きつけてやまない魅力なんでしょうね。

文:orangepinoko

サルヴァトール・ダリの作品紹介

ダリの世界観がまるわかり「記憶の固執」

サルヴァトール・ダリ(1904~1989)と聞くと不思議な絵を描く作家として思い浮かぶ人も多いかもしれません。

ダリの世界は主に「シュールレアリスム(超現実的主義)」と呼ばれるもので独特の世界観を持った作品を残しています。

その中でも「記憶の固執」、一目見て引き込まれる、曲がったまるでとけているような「柔らかい時計」はダリの描く作品によく見受けられるもので特徴的なもののひとつです。

また、中央に描かれている白い人のようなものは、ダリ本人を表しているといわれています。「柔らかい時計」と同様にこのダリ本人といわれるものも多くの作品に登場しています。

このぐにゃりとしたものはカマンベールチーズからヒントを得たとダリは言っています。台所で溶けていくチーズを見て「スーパーソフト」という哲学的瞑想に陥り、先に描かれていた背景にこの柔らかい世界を描いたとダリ本人が言っています。

一方、奥にはぐにゃりと曲がった時計とは対照的な現実的な風景が広がっています。ダリの哲学には「固いもの」と「柔らかいもの」の両極への執着があり、こちらもまた他の作品にも多く登場する特徴です。ダリによると「柔らかい時計」は時空関係の象徴であり、それは「固定化した宇宙秩序の解体」に基づいたシュールレアリストの思想を表現したものであると話しています。

この作品に関しては、現在でも様々なとらえかたがあり意見も飛び交っているようです。

文:アロハフラ

サルバドールダリの記憶の固執について

サルバドールダリ氏の描いた記憶の固執は、サルバドールダリを語るうえではなくてはならない代表的な作品のひとつであると思います。
彼の描く作品はこの記憶の固執をもとにしたものが多く、非常に興味深い作品です。まるでカマンベールチーズのように柔らかい質感を感じさせる時計がなんともいえない不思議な空間を醸し出していて、周囲の風景も広い青空が広がっていてそうした広い空間の中で柔らかい時計が置かれているのは、小さいことで悩む人間が、どれだけ小さいことかを感じさせます。
ダリ本人もこの作品を描いた際にはしばしばぞっとした感覚を覚えていたようで、シュールレアリスムを代表する彼のほかの作品にもこうした不思議でどこか不気味な作品も多いのですが、そのひとつひとつがとても魅力的でわたしも気に入っている作家のひとりです。

記憶の固執にみられる溶けたチーズのような時計は、矢のように過ぎる時の流れを表しているようにも私は感じます。まるで夢の中の不思議な感覚とよく似ているようにもわたしは感じます。記憶の固執には作品の右に岩山のようなものも見えていてどこかこの世界とよく似た別の世界の絵のような不思議な感覚がとても魅力的であり、何時間でも見ていられる作品です。

文:t.m

シュルレアリスムだけではないサルバトールダリの魅力

新国立美術館でダリ展示が開催されました。
サルバドールダリはスペインが生んだ奇才そして天才だと思います。私がダリの作品を初めて見たのはチューリヒ美術展でした。「薔薇の頭を持つ女」というとても小さな絵の前に釘付けになりました。ダリの絵で印象的なのはそのシュールさと、色使いです。特に彼のブルーの色が魅力的です。そしてシュールな発想とは対極で、細密画ではないかと思うほど、とてもディテールが細かく描かれているのが印象的です。女の人の手足、絵の中に描かれたオブジェなどは立体のデザインとして、とても美しいデザイン線を持っています。実際にサルバトール・ダリは舞台衣装や舞台のセットなども手掛けています。意外にもディズニーとコラボして映像も手掛けています。
そしてシュルレアリスムの独特な世界観が印象的ですが、初期の頃はいろんな画家に影響を受けて、その作風が次々に変わっていました。ピカソ影響を受けた時期はピカソの贋作のような作品を描いていました。それがゆえに贋作王ダリとも呼ばれたこともあります。
また晩年にはさらに描くテーマが変わり、原子力や原爆をテーマにした絵なども描いています。シュールで奇妙な絵だけではなく社会派のアーティストとしての一面も持ち合わせていたのです。彼の晩年にたどり着いた境地を知ってさらにダリが好きになりました。
「完璧を恐れるな」まさにダリは現代アートのパイオニアだと思います。

文:ビッケ

サルバドール・ダリの関連書籍

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