ズジスワフ・ベクシンスキーのここがすごい!
終焉の画家「ズジスワフ・ベクシンスキー」
今回紹介するのはポーランドの画家ズジスワフ・ベクシンスキーです。
彼には「終焉の画家」といった異名が付けられるほどその作風は退廃的であり、非日常的でここではない何処かへ連れて行ってくれるような思いにさせてくれることが特徴的な画家です。作品の中では三度見ると死に至るなんて言われている作品もあるほどです。
しかし実際にそのような事はなく、ただ描かれているものの放つ雰囲気、その禍々しさが人々の不安感を煽ったのでしょう。
“怖いもの見たさ”って人間なら誰にでもあるものだと思います。それは人間の持つ知的好奇心が働いて自分が見たことない世界を覗き見たくなるからなのかもしれません。
芸術のみならず何かに近づけば近づくほど、その対象となる何かの奥深さと自然と親密になって行きます。表面上にコーティングされているものだけでなく、その裏側に何が隠されているのか、そこに触れてみたくなるのは当然のことであり、誰かの意外な一面を知った時に印象ががらりと変わるなんてことは誰しもが経験されることだと思います。
彼の作品は恐怖や絶望などネガティブな要素が多いですが、退廃美を感じる作品も多くあります。描かれている作品のそのどれもが圧倒的な存在感を保っていて、目を逸らしたくなるのにどうしても見てしまう。そんな風に惹きつけられてしまう画家です。
また90年以降は今までの作品に加え、写真加工に挑んだりもしていて彼の制作に於ける関心は晩年まで尽きなかったようです。
「どういった発想を持ったらこんなものが描けるのか」そんな事を考えさせてしまうような作品の数々、鑑賞されたらきっと忘れられない記憶となるでしょう。
文:kiki
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