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マウリッツ・エッシャー

マウリッツ・エッシャーの作品紹介

トリックアートのパイオニ「アマウリッツ・エッシャー」

マウリッツ・エッシャー。彼は夢の世界のような不思議な絵を描くオランダの画家です。
「相対性」という絵にはいくつもの階段が描かれています。
同じ空間には存在出来ない4つの階段を上る人たちの姿が描かれている不思議な絵です。リトグラフという版画の一種によって描かれた絵で、正確にそしてとても緻密に描かれています。この絵空間のどちらが上でどちらが下なのか分からない、不思議な空間が描かれています。4つの階段では人々があり得ない角度で階段を登っているのも不思議でです。
エッシャーはだまし絵の天才です。エッシャーは目の錯覚と数学的な理論に基づいてだまし絵を書くことを得意としています。このトリックアートのような絵の他に、同じ形で平面を埋め尽くす手法も得意としています。
タイルのように四角や三角関係で平面を埋め尽くすことは簡単です。しかしそれ以外の形となると意外と難しいのです。「Sky and Water ㈼」は平面を同じ形の魚と鳥で埋め尽くし、いつの間にか魚が鳥に変化するという不思議な絵です。
同じ形で平面を埋め尽くすことが出来る形を平面充填図形と言います。どうやってこの平面充填図形を作るかという方法を数学的に発見したのが数学者の秋山仁さんです。正四面体の頂点から切り取り、一筆書きで頂点に戻ってくる図形はすべて平面充填図形になります。
エッシャーがこの方法を知っていたかどうかは分かりませんが、デザイン的にも美しい平面充填図形を自らの力で探し出したことに驚きを感じます。
ちなみに日本では「由美かおるさん」がこの手法と、数学的な理論に感銘を受けて、エッシャー風の貼り絵を作り個展を開いています。東京の飯田橋にある数学体験館ではこの平面充填図形の説明を聞くことが出来ます。そしてその手法を使った由美かおるさんの作品も見ることが出来ます。

文:ビッケ

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