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棟方志功

棟方志功のここがすごい!

世界で最も有名な、日本人近現代平面美術作家

世界で最も有名な、日本人近現代平面美術作家といっても過言ではない人。

青森県の金属加工を主とする家の15人兄弟の3番目にうまれ、小学校卒業後、弁護士会づき給仕などをしながら独学の絵を学び、「白樺」のゴッホのひまわりに憧れ、版画ではなく日本の自然な素材を生かした板画を多数作成。日本の作家としては、比較的早期に海外にも認められ、今も世界的にもファンが多い特徴的な作家。

木の肌理をよく生かすために、大胆かつ丁寧に彫進めた板面と、その素材の持ち味を平面部分で泣く起伏まで正確に写し取るような、微細な色材利用なども評価が高い。

教会ステンドの初期中期にみられるような焦点配置をもつ独特な板画が多く、絵を習うより以前に、そうした確かなセンスや素養が備わっていて天才的だったのだろうといったことも、国内外の研究者からは盛んに言われている。

同時代では、舞台芸術や放送藝術、ファッションその他の分野でも、力強い線によるかつその立体の性質をも内包する線の表情などを特徴とする作家などが各界に多くあったが、棟方志功の画面構成が南洋などの絵画に見る画面の分割構成や、配色バランスなどにも通じるものがあり、かつダイナミックで題材も豊富、かつ主要作品にも仏式を思わせるものも多く、海外では特に太平洋域や極東への富裕層のリゾートや憧れが高かった時代ということもあり「まだみぬ東洋や太平洋への憧れ」なども含めての、一般向けのブームを生んでいた。

エッチングなどではない「板画」というものの価値を世界的に高めた芸術家としても、近現代の歴史上では重要な位置を占める人物。

文:aou

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