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松井冬子

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松井冬子のここがすごい!

植物感のようなものを全体の通奏イメージに持つような作風

タッチや資材扱いの部分としては、個人的には好きか嫌いか微妙な辺りにあるんですが、江戸や明治大正に描かれた植物のうち、資料ではない植物感のようなものを全体の通奏イメージに持つような作風なのが、わりとおもしろいと昔から感じています。

たとえると、一般の日本画が、全体の雰囲気を描いているのに、なんというか樹皮のようなものの質感やその形成というか。

女性や幽霊画のようなものを描いているとは一般的にいわれているのですが、「これからさきにもっと作品が幾度も人生の中で大きく変わるときを待っているという感じがある」のも、画家としての今後をおもうと羨ましい部分があるのと、彼女を画家としてファンで眺めている人はその成長も見ていきたいという部分もあるのだと思われます。

個人的には若くして注目されているというとてもよい境遇も生かしながら、しっかりしたそれぞれのタイミングに、技能をさらに高めて、今後も素晴らしい作品を描いてくれるんだろうなあという期待があったりもします。

目の付け所は、ほかの人と違い、かわったテーマなどをえがきつつも、「そんなに流行の画面構成などを追っていない」ところが、「らしさ」のようで、これから先の作品でも、その傾向のまま描いていくと個性になるんだろうなあとおもったりします。

視点としては作品によって異なりますが、もうすこし何点かばらばらに設定してあっても面白いような気がするものもあります。

作品中の「正統派部分」はあいかわらずきれいです。

最近あんまり見かけていないので、そのうちどこかで作品も見たいと思います。

文: AIU

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